埼玉を代表する銘菓といえば、「草加せんべい」です。
草加せんべいの歴史は、江戸時代にまで遡り、古くから親しまれてきました。その起源となる草加市内には、伝統がある老舗のお店があります。
その中には、創業100年を越えるお店もあり、こだわりの製法を受け継いできました。
この記事では、草加せんべいの老舗と通販も実施している7店をご紹介します。
※掲載内容は執筆当時のものです。最新情報は事前にご確認ください。
草加せんべいは地域食品ブランド「本場の本物」認定品
伝統と歴史がある「草加せんべい」は、平成18年「地域団体商標」に登録されました。
草加せんべいのブランド獲得の条件をクリアした商品が、地域食品ブランド「本場の本物」に認定されています。
そのため、数ある草加せんべい店の中でも、認められているのは、一部の店舗の商品だけです。
「本場の本物」マークがついている草加せんべいは、製造者がこだわりの原料と製法で作りあげた優れた商品です。
草加せんべいの老舗① 慶應元年創業「いけだ屋」
まず最初にご紹介する草加せんべいの老舗は、慶應元年創業の「いけだ屋」です。草加市にある本店のほか、草加丸井店・両国国技館・羽田空港にも店舗があります。
「いけだ屋」の歴史は古く、参勤交代で賑わう奥州街道草加宿の街道沿いで営んでいた茶屋がはじまりと伝えられています。
また、草加せんべいの歴史は、数百年前にも遡り、老婆が余った団子を焼いたことが起源と言い伝えられてきました。
歴史ある「いけだ屋」では、品質と美味しさにこだわった製法で草加せんべいを作り続けています。
製造工程は、米粉を練り伸ばして乾燥させる生地づくりと、焼き上げ工程に分かれています。
うるち白米の洗米から始まり、11もの工程を経て生地が完成します。その後、押焼や味付けが行われ、「いけだ屋」自慢の草加せんべいが完成します。
瓦で押して焼き上げた堅焼きせんべいは、「いけだ屋」の味として多くの人に好まれています。
「いけだ屋」では、手焼き体験コーナーもあり、ベテラン職人が美味しい手焼きのコツを教えてくれます。
草加せんべいの色んな味が楽しめる!食べ比べにおすすめの商品
「いけだ屋」では、草加せんべいの食べ比べにおすすめの商品を販売しています。
「箱入り詰め合わせ7種類36枚入り(税込3,240円)」は特撰・本造り草加せんべい・磯巻き・胡麻・味噌・抹茶・ざらめの7種類の味が楽しめます。
その他にも、本場草加せんべいと高級あられやおかきの詰め合わせ、様々な味の草加せんべいが楽しめる詰め合わせがおすすめです。
菓子博厚生労働大臣賞の「草加 彩」は、風味豊かな一口サイズのおせんべいです。醤油・胡麻・青のり・海老の4種類で彩られた人気商品です。
食べ比べも楽しめる「いけだ屋」の草加せんべいは、贈り物としても喜ばれています。
草加せんべいの老舗② 明治40年創業「小宮せんべい本舗」
続いて、明治40年創業の「小宮せんべい本舗」をご紹介します。「小宮せんべい本舗」は、東武谷塚駅から徒歩で11分ほどの場所にあります。
創業以来、むしろによる天日干しと、炭火手焼きの伝統製法で作り続けている草加せんべいです。
創業当時は、分業制が主流でしたが、昭和30年代に、生地づくりから手焼きまで一貫して行うようになったと伝えられています。
「小宮せんべい本舗」の一番人気は、草加せんべい定番の「かたやき」です。噛めば噛むほど、お米本来の風味を味わうことができます。
さらに、堅いおせんべいが好みの方には「あつやき」がおすすめです。堅さが苦手なお客様からは「うすやき」が喜ばれています。
味付けは、定番の醤油に加えて、ごま・一味唐辛子・えびせんべい・のり・さとう・のりはり・抹茶が楽しめます。
全商品が「本場の本物」に認定!
「小宮せんべい本舗」は、草加で唯一、全商品をすべて手焼きで仕上げており、「本場の本物」にも認定されています。
埼玉県産のうるち米を100%使用、生地は蒸籠でしっかりと蒸して作られています。
そして、「小宮せんべい本舗」伝統である、むしろに並べて天日干しが行われます。天日干しは、季節によって時間のかけ方が違います。
こうして手間をかけて乾燥させた後は、ホイロで水分調整をして、手焼きの工程に進みます。手焼きは、炭火焼きで一つひとつ丁寧に焼き上げられ、歯ごたえがある堅焼せんべいが完成します。
まさに、熟練の技と経験があってこそ成せる製法ですね。
草加せんべいの老舗③ 明治34年創業「志免屋(しめや)」
続いては、明治34年創業「志免屋(しめや)」です。草加駅から徒歩で6分ほどの場所にあります。
武州草加宿時代から続く「志免屋」は、伝統の製法・手作りを基本として、独自の風味が多くの人に好まれています。
さらに、「志免屋」の草加せんべいは、地域食品ブランドの表示基準、「本場の本物」に認定されている商品です。
「志免屋」の煎餅は、米選びから始まります。国産のコシヒカリ系のお米のみを使用、しっかりと米本来の風味を引き立てる生地を作っていきます。
生地を「せいろ蒸し」で作る工程は、「志免屋」が創業以来守ってきた伝統の製法です。せいろ蒸しをすることで、独特な風味の草加せんべいが焼きあがります。
5日ほど熟成した生地は、「ほいろ」というオーブンのような道具で温められます。その後、草加せんべいの特徴である「押し焼き」で、じっくり焼かれていきます。
最後に、醤油ベースの秘伝のたれを塗って、草加せんべいが出来上がります。
こうして、ひとつずつ丁寧に作られる「志免屋」の草加せんべいは、贈り物としても喜ばれています。
また「志免屋」本店では、手焼き体験コーナーを設けており、実際に伝統の焼きの工程を体験することができます。
老舗の草加せんべいを自分で焼くと、さらに歴史や奥深さを理解するきっかけになりますね。
草加せんべいの老舗④ 明治3年創業「源兵衛せんべい」
続いては、明治3年創業「源兵衛せんべい」をご紹介します。
「源兵衛せんべい」は、東武草加駅から徒歩9分ほどの場所にある、草加せんべいの老舗です。明治3年、初代・源兵衛氏が、新潟から草加に移り住み茶店を開いたことがきっかけと伝えられています。
地元では、「源兵衛さん」の愛称で親しまれているお店のこだわりは、1枚ずつ手や道具を使って、丁寧に焼き上げることです。
店頭で焼かれているので、お店の前には醤油の香ばしい香りが広がっています。
「源兵衛せんべい」の特徴は、程よい堅さと濃すぎない醤油の風味です。焦げ目も香ばしく、手焼きならではの食感が好まれています。
また、店内では「手焼 1枚90円」や「ざらめ10袋入り」などが販売されています。
素材の風味を活かして、一つひとつ手焼きで作られる「源兵衛せんべい」自慢の草加せんべい、ぜひご賞味ください!
郵送したい方は、お店に電話で問い合わせをすると対応してくれますよ。
草加せんべいの老舗⑤ 大正5年創業「草加葵」
続いてご紹介する草加せんべいの老舗は、大正5年創業「草加葵」です。本店は、八潮市にあり、草加ヴァリエと新越谷ヴァリエの銘店街にも出店しています。
「草加葵」の草加せんべいは、厳選されたうるち米を使用しています。味の決め手となる米の甘み、醤油の香りや歯ごたえがうまく調和しています。
また、「草加葵 本舗」では、伝統的な草加せんべいをはじめ、新感覚のおせんべいなども販売されています。
「草加本焼き(6種類9袋 税込1,080円)」は、国産米のみを使用して草加煎餅伝統の製法で作られている商品です。
蜜づけしっとりざらめ・沖縄赤糖すり胡麻せん・醬油厚焼・三日ねかせ黒豆煎・深蒸しサラダオイル掛け・丸粒蒸しのり巻き、6種類の味が楽しめます。
そして、「草加葵」の大人気商品は、ソフト食感で焼きあげた「草加ながら餅(6種類38袋 税込3,240円」です。
煎餅の芯まで火が通りすぎない工夫をすることで、うるち米本来の風味を引き立てます。
味の種類は、醤油・サラダ・花ざらの香り梅・瀬戸内海苔餅・十勝 黒豆かき餅・味合わせ豆かき餅・おかきサラダと、バリエーション豊富です。
パッケージも色合いが綺麗で、贈り物に最適ですね!
草加せんべいの老舗⑥ 昭和36年創業「丸草一福」
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続いて、昭和36年創業の草加せんべいの老舗「丸草一福」をご紹介します。草加市青柳にある本店のほか、草加市内には、草加店・東草加店・松原店があります。
「丸草一福」は創業以来、地元産の1等米や、契約農家の上質なお米を使用した草加せんべいを作り続けています。
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お米は、玄米のまま仕入れ、生地を作る直前に精米しています。生地は、搗き立てのお米と、蒸し専用の小型ボイラーを使って、時間をかけて作られています。
生地自体に負担がかからない「蒸気乾燥」を経て、焼く工程に進みます。
焼き方は、「手焼き方式の独自の機械」を採用しています。機械とはいえ、限りなく手焼きに近づけるため、何度も返しながらじっくりと焼いていきます。
また、「丸草一福」本店では、焼きたての草加せんべいに醤油で味をつけた「焼きたて太郎兵衛(100円)」が購入できます。
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出来立てで熱々の草加せんべいは、香ばしい醤油の香りも加わり、格別な味わいです!
さらに、工場見学や手焼き体験も行っています。草加せんべいの歴史や伝統の製法がより理解できるよい機会になりますね。
草加せんべいの老舗⑦ 昭和13年創業「ほりゐ」
最後にご紹介する草加せんべいの老舗は、昭和13年創業の「ほりゐ」です。お店は、草加駅東口から徒歩で10分ほどの場所にあります。
「ほりゐ」のこだわりは、良質なお米や醤油、厳選素材を使用した「ほりゐ」にしか出せない風味や堅さです。
創業から八十余年、伝統の製法で焼き上げる草加せんべいは、贈り物としても喜ばれています。
「ほりゐ」の定番、「本場 草加せんべい33枚入り(税込3,240円)」は、醬油・胡麻・青海苔・砂糖・抹茶・ざらめ・海苔巻きの7種類を詰め合わせた商品です。
草加せんべいの高級品を贈りたい方におすすめの商品
「ほりゐ」では、おすすめの草加せんべいが、WEBショップからも購入可能です。
「ほりゐ」の「押焼草加煎餅(税込4,493円)」は、製造者こだわりの原料と製法の証である、本場の本物認定商品で、ちょっと高級なものを贈りたいという方にはおすすめです。
吉川のブランド米「彩のかがやき」と、坂戸市の弓削田醤油を使用した上質な草加せんべいは、多くの人に好まれています。
醤油味・昆布巻き・海苔巻きの3種類あり、シンプルながら奥深い味わいで、人気を集めています。
伝統ある草加せんべいの老舗の味を堪能しよう!
知れば知るほど奥深い、草加せんべい。
こだわりのお米や製法で、お店独自の味を守ってきた老舗の草加せんべいは、いつの時代も多くの人に好まれています。
ぜひ、老舗の草加せんべいをご賞味ください!
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