ドライブの途中で訪れるだけでなく、今や目的地になっているサービスエリア・パーキングエリア。
埼玉県羽生市にある東北自動車道の「羽生パーキングエリア」は、上りは江戸の街並みを再現した「鬼平江戸処」、下りはおしゃれな商業施設「Pasar(パサール)羽生」があり、子どもから大人まで楽しめます。
今回は羽生パーキングエリアをご紹介します。
※掲載内容は執筆当時のものです。今後の状況により変更される場合があるので、最新情報は事前にご確認ください。
【羽生】サービスエリアだと思っている方!羽生は「パーキングエリア」なんです!
東北自動車道の羽生ICにある「羽生パーキングエリア」。
トイレに加え、食事や給油もでき、売店もそろう規模が大きい「サービスエリア(SA)」と思われがちですが、羽生にあるのは人が休憩するための「パーキングエリア(PA)」なんです。
最近はしっかりした商業施設があるパーキングエリアが増えてきましたが、羽生パーキングエリアもその一つ。上り・下りともに食・買い物が充実しています。
一般道から徒歩での入り口もあるので、高速道路を利用しない人達も訪問できますよ。
東北自動車道の羽生パーキング【上り】「鬼平(おにへい)江戸処」をご紹介
羽生パーキングエリアの上りには、池波正太郎の代表作「鬼平犯科帳」の世界を再現した「鬼平江戸処」があります。
「なぜ羽生で鬼平犯科帳と江戸?」と思う人は多いと思いますが、羽生パーキングエリアの近くに、江戸時代の「日光街道」にあった唯一の関所「栗橋関所」があったことにちなんだため。
羽生パーキングエリアを「江戸の入り口」に見立てて、江戸の食文化と人情をテーマにした施設を作ったというわけです。
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そして、江戸時代のなかでも人情味あふれる火附盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)の長官、長谷川平蔵こと「鬼平」に着目した結果、「鬼平犯科帳」がテーマに選ばれました。
鬼平江戸処では、鬼平がうまれた1745年から、江戸の町人文化が栄えた文化・文政期(1804年~30年)の江戸時代の町並みが再現されています。
特に日本橋や本所深川、両国といった、鬼平犯科帳に登場する場所の再現をめざしたという町並みは、江戸時代へとタイムスリップしたかのよう。
建物だけでなく「音の風景」にもこだわっており、風鈴の音や虫の鳴き声、物売り達の売り声などを聞くことができます。
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鬼平江戸処には江戸時代から続く老舗が多く出展しているほか、江戸時代から親しまれていたそばやうなぎ、天ぷら、甘酒などの「江戸グルメ」が楽しめます。
もちろんお土産物も多く取り揃えてあります。ドライブのついでにちょっと江戸時代に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
【羽生PA(上り)】立ち寄ったら食べてみたい!人気のグルメをご紹介♪
羽生パーキングエリアの鬼平江戸処には「鬼平犯科帳」に登場した江戸時代の食事に加え、江戸時代から愛されてきたメニューを味わうことができます。
江戸の町人になった気分で町を探索し、お気に入りの味を探してみてはいかがでしょうか。
【羽生PA(上り)の人気グルメ①】串くず餅
江戸時代に創業し、215年以上の歴史を持つくず餅屋「船橋屋」。そんな老舗が鬼平江戸処限定で提供しているのが「串くず餅」(税込290円~)です。
小麦でん粉を1年3ヶ月以上かけて乳酸発酵して作るくず餅には、保存料は一切使われていません。食べやすいように串にささっているのがありがたいですね。
こしあんや季節のあんをトッピングし、白蜜や黒蜜をかけていただきます。季節のあんは桜やいちご、黒胡麻など種類が豊富。期間限定なので要チェックです。
【羽生PA(上り)の人気グルメ②】一本うどん
鬼平江戸処には、鬼平犯科帳で鬼平や同心たち行きつけの軍鶏鍋屋「五鉄」が再現されています。
日本橋にある1760年創業の老舗鳥料理店で、親子丼で有名な「玉ひで」が監修しているという店内は、まさに物語のなかそのものの雰囲気です。
ここの名物が、鬼平犯科帳の登場人物の好物でもある「一本饂飩(うどん)」(税込850円)が食べられます。
太いうどんが1本器の中にどん、と入っている迫力満点のメニューは、商品開発に3年も費やしたとのこと。食べれば小説のなかに入り込んだ気分に浸れるかもしれません。
ちなみに、五鉄では玉ひでが得意とする親子丼や、小説の中で出てきたしゃも鍋なども食べることができますよ。
【羽生PA(上り)の人気グルメ③】笑顔のゑびす焼き
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甘いもの好きにおすすめなのが、おめで鯛焼き本舗が提供する人形焼き・たい焼き屋さん「文楽焼本舗」。
名物の「笑顔のゑびす焼き」(税込200円)は大きな恵比寿様の顔の形をした大判焼きで、とてもインパクトがありインスタ映えする一品です。
中身はつぶあんとカスタードから好きな方を選びましょう。食べれば恵比寿様のご利益が得られるかもしれませんよ。
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ちなみに、文楽焼本舗ではキャベツとベーコンが入った「お好み鯛焼き」(税込230円)も販売しています。甘いものが苦手な人でも楽しめる、新食感のお好み焼きです。
【羽生PA(上り)の人気グルメ④】しゃもやき
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気軽に立ち食いができる「屋台連」は、両国広小路の屋台が連なる様子をイメージして造られた立ち食い処です。
ここのおすすめメニューの一つが、ここでしか食べることができないオリジナルメニューの「しゃもやき」(税込550円)。
一見たこ焼きのように見えますが、しゃも肉をたこの代わりに入れ、青さの入った生地とともに焼き上げた一品で、ソースはかけずにそのままいただきます。
パンチのきいた味が好きな人は、ガーリックフライをトッピングした「しゃもやき ネギラー油カリカリにんにくのせ」(税込650円)もおすすめですよ。
【羽生PA(上り)の人気グルメ⑤】鬼メンチ
「屋台処」でもう一つ、インパクトが高いメニューが「鬼」印が特徴の「鬼メンチ」(税込300円)。
「鬼平」の名にちなんでつけられたメンチカツは、にんにくがよく効いていて、食べると元気になれそうな一品です。
江戸時代にメンチカツはあったのか、という野暮な質問はしないで、揚げたてのメンチカツを楽しみましょう。「鬼滅の刃」ブームで別の意味でも注目を集めている商品です。
東北自動車道の羽生パーキング【下り】「Pasar(パサール)羽生」をご紹介
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羽生パーキングエリアの上りには江戸の町が広がっていましたが、下りには何があるかと言えば、「洗練された粋な和風モダン」をコンセプトにした商業施設「Pasar(パサール)羽生」があります。
「Pasar」は東日本高速道路株式会社(NEXCO東日本)がサービスエリアやパーキングエリアで展開している「道ナカ商業施設」で、パーキングエリア(PA)+サービスエリア(SA)+リラクゼーションの「R」を組み合わせた言葉。
インドネシア語では「市場」を意味しており、商業施設にはピッタリの名前です。Pasar羽生は「Pasar幕張」に次ぐ2店舗目で、2009年に開業しました。
延床面積約2,000㎡という広さの施設はレストランに加え、「スターバックスコーヒー」「ずんだ茶寮Cafe」といったカフェがあり、ちょっと一息入れるのにはぴったり。
お土産処「旬撰倶楽部」、コンビニエンスストアに加え、24時間利用できるベビーコーナーもあり、授乳室やおむつ交換台も完備。大人から赤ちゃん連れまで安心して利用できる便利な施設です。
【羽生PA(下り)】サービスエリアじゃなくても満足できる!Pasar羽生人気のグルメをご紹介♪
羽生パーキングエリアの下りでにあるPasar羽生でも、さまざまな名物グルメが楽しめます。今回は気軽に食べられるおすすめのメニュー3種類を紹介します。
【羽生PA(下り)の人気グルメ①】羽生のふわとろチーズパン
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1905年創業の老舗のパン屋さん「ドンク(DONQ)」がPasar羽生限定で提供するのが、「羽生のふわとろチーズパン」(税込291円)です。
ふんわりとした食感のパンで、なかには2種類のチーズとチーズソースが入っています。ドンクの人気メニューなので見かけたら忘れずに買いましょう。
【羽生PA(下り)の人気グルメ②】ミニクロワッサン
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Pasar羽生にはミニクロワッサンで有名な「Minione(ミニワン)」も入っています。
もとは「ドンク」で生まれたミニクロワッサンですが、現在は「ミニワン」のブランドでミニクロワッサンを販売中。
さくさくとしたミニクロワッサンは控えめな甘さでいくらでも入ってしまいそうです。100g税込167円で販売されていますが、1つでは足りずつい手が伸び、気づけば5個食べていた……なんてことも。
少し多めに買っておくことをお勧めします。100g税込199円で、ココア風味のチョコ入りミニクロワッサンもありますよ。
【羽生PA(下り)の人気グルメ③】ずんだ白玉パフェ
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「萩の月」で有名な菓匠三全が展開する「ずんだ茶寮Cafe」もPasar羽生に出店しています。ここでのおすすめは何といっても「ずんだ白玉パフェ」(税込390円)。
厳選された枝豆を使ったずんだの深い味わいとソフトクリームがよく合いますよ。白玉のもちもち、添えられた最中のサクサクと、色々な食感が1つのパフェで楽しめる一品です。
また、ここはバニラシェイクにずんだをブレンドした「ずんだシェイク」(税込330円)もおすすめ。もちろん、おなじみのずんだ餅も販売していますよ。
【羽生PA】上下線ともに、ガソリンスタンドはないので注意!
羽生パーキングエリアはサービスエリアではなくパーキングエリアです。
上り・下りともにガソリンスタンドはありませんので、注意しましょう。なお、上り・下りともに24時間の給電スタンドはありますよ。
羽生PAでグルメを楽しもう!
江戸時代と和モダン、2種類の異なる雰囲気を楽しむことができる羽生パーキングエリア。
旅行の途中に立ち寄るだけでなく、パーキングエリア目当てに来る人も多い人気のスポットです。せっかくなので片方ではなく、ぜひ両方とも訪れてくださいね!
旅行メディアから出産を機に独立した、埼玉県在住のフリーライターです。得意分野は旅行と歴史と食事。最近、公園やテーマパークを中心とした県内の幼児連れのお出かけ先には詳しくなりました。埼玉県の魅力を皆様に伝えられるよう、頑張ります!