「ゼリーフライ」は、ヘルシーで素朴な味わいが魅力の行田市の名物グルメ。
おからとじゃがいもをベースに野菜を混ぜて素揚げした、コロッケに似た形のローカルフードです。
この記事では、ゼリーフライの由来・歴史から「フライ」との違い、さらに人気の老舗店まで分かりやすく解説します。行田観光のお供に、ぜひチェックしてください!
※掲載内容は執筆当時のものです。最新情報は事前にご確認ください。
行田の名物ゼリーフライとは?名前の由来と味の特徴

「ゼリーフライ」は行田市で古くから愛される名物グルメ。
おからとジャガイモに野菜を加え、衣をつけずにカラッと素揚げした料理です。
外はカリッ、中はしっとりとした食感で、ソースをかけて食べるのが定番。
食物繊維が豊富で、罪悪感なく味わえるヘルシーなおやつとして子どもからお年寄りまで幅広く愛されています。
名前の由来は「銭フライ」
「ゼリーフライ」というユニークな名前は、「銭(ぜに)フライ」がなまったものと言われています。小判のような楕円形をしており、「銭」に似ていることからその名がつきました。
また、行田は江戸時代から足袋や布製品の産地だったため、「銭布来(ぜにふらい)」という当て字に由来する説もあります。
発祥は明治時代!中国の「野菜まんじゅう」がルーツ
ゼリーフライの起源は明治末期。日露戦争に従軍した行田の商店主が、中国東北地方で食べた「野菜まんじゅう」にヒントを得て、日本の食材でアレンジしたのが始まりとされています。
その後、行田市内で働く人々の間のおやつとして受け継がれ、今では行田を代表するソウルフードになりました。
行田のもう一つの名物「フライ」との違いは?

「ゼリーフライ」と並ぶ行田名物が「フライ」。フライというものの、揚げ物ではありません。
水に溶いた小麦粉に細かく刻んだ肉やネギを入れ、鉄板で薄く焼いてソースかしょうゆで味付けをする、お好み焼きやクレープに近い料理です。
このフライは、明治時代に足袋工場で働く女工さんたちの間で広まったと言われています。忙しい作業の合間でも手軽に焼けて、お腹も満たせる栄養たっぷりの一品として親しまれてきました。
古くより小麦の名産地として知られてきた埼玉北部の風土が生んだグルメと言えますね。
行田でゼリーフライを味わうならここ!おすすめ店3選
行田市内にはゼリーフライが食べられるお店がたくさんありますが、今回は特に人気の3店をご紹介します。
店内でいただくほか、お土産用に持ち帰りも可能です。ソースの風味や揚げ具合、食感などはお店によって少しずつ違うので、食べ比べてみるのも楽しみのひとつですよ。
老舗の味と観光が楽しめる名店【かねつき堂】

行田でゼリーフライを味わうなら、まず訪れたいのが「かねつき堂」。関東七名城の一つとされる忍城のすぐそばにあり、観光ついでに立ち寄れる人気店です。
店名の由来にもなっている鐘楼が敷地内に残されており、風情ある佇まいが印象的。現在は鐘は鐘楼から外され、行田市郷土博物館に展示されています。

ゼリーフライは1人前2個で220円とリーズナブル。おからやじゃがいもに香ばしいソースが染み込み、優しい味わいです。
店内では「フライ」や焼きそばも提供しており、地元の味を一度に楽しめるのも魅力。
観光とご当地グルメ、どちらも楽しみたい方はぜひ訪れてみてくださいね。
コスパ抜群!地元に愛される名店【駒形屋】
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美味しいゼリーフライをコスパよく味わうなら駒形屋がおすすめ。
テーブル席1卓、カウンターが4席とコンパクトなお店です。
名物のゼリーフライは1枚80円と驚きの安さ!家族の分まで大量に購入していく方も多く、地元で愛されていることがよく分かります。
作りたてのゼリーフライは揚げたてのホクホク。ほかにもモチモチ食感が癖になるフライや焼きそば、焼うどんなど、昔ながらの懐かしい味わいが楽しめます。
古墳公園を望む癒しの食事処【さんぽ道】
さきたま古墳公園のすぐそばにある「さんぽ道」は、のどかな風景を眺めながら、美味しい家庭料理を楽しめるお食事処です。
うどん・そばとゼリーフライがセットになった「さんぽ道セット」や日替わりランチなど、ボリュームも大満足のメニューが並びます。
中でも土日祝限定の「古代米カレー」は、モチモチとした食感の古代米とスパイスの効いたルーが好評で、リピーターも多い人気メニュー。
店内は温かみのある雰囲気で、家族連れや観光途中の休憩にもぴったり。散策帰りに立ち寄って、行田ならではのゆったりとした時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。
行田で「ゼリーフライ」「フライ」を食べよう!

行田の名物グルメ、ゼリーフライやフライの歴史や人気店を紹介しました。
揚げたてのサクサク感や鉄板で焼き上げた香ばしさは、どこか懐かしくほっとする美味しさです。
昭和レトロな店内でじっくり味わうのもよし、つい手が伸びてお土産に買いすぎてしまうのもまた旅の楽しみ。
行田を訪れた際は、ぜひ気になるお店でその味を確かめてみてください。

埼玉県戸田市に住む40代女性です。植物、無印良品、和菓子、浦和の蔦屋書店、大宮のecuteを愛してます。