鋳物の街川口を知ろう!鋳物グルメや手軽なおみやげもご紹介♪

川口市芝川鋳造のキューポラ

「鋳物の街・川口」と言われるほど川口は鋳物で有名です。その歴史はなんと平安時代まで遡れるという説があるほど。

というわけで今回は、今でも鋳物が生産されている川口について、川口鋳物の歴史や栄えた理由、おすすめのおみやげなどをまとめて紹介します!

※掲載内容は執筆当時のものです。最新情報は事前にご確認ください。

鋳物の街・川口の歴史◎川口で鋳物が栄えた理由とは?

溶鉱炉で鉄を溶かす

鋳物とは銅や鉄などの金属を高温で溶かして、型に流し込んで冷やして固めたものを指します。

川口の鋳物の発祥がいつかは諸説ありますが、遅くとも戦国時代から始まり、江戸時代には鍋や農具などをはじめ、盛んに鋳物が造られていました。

なぜ川口で鋳物が発達したのかといえば、鋳物の型を作るのに必要な良質な砂や粘土が荒川で多くとれたこと、荒川と日光御成道があり水陸ともに交通の便が良かったこと、消費地の江戸に近かったことなどが理由でした。

川口市の鋳物工場の排煙の風景

川口鋳物は明治維新後、産業革命の中発展し、兵器や砲弾などの軍需関連産業と結びつきます。

第一次・第二次世界大戦中に飛躍的に発展を遂げ、戦後も日用品や農具を生産し、1947年には703の工場が稼働し、国内の鋳物生産額の約3分の1を占めるまでになりました。

1964年の東京オリンピックの際は、川口鋳物の聖火台が使われており、『キューポラのある街』として映画にもなっています。ちなみに川口市のマスコットキャラクター「きゅぽらん」もキューポラ(溶解炉)がモチーフです。

ところが住宅の需要の高まりや海外との競争などで工場が減少。とはいえ現在も50軒程度の工場が稼働しており、液晶パネルの製造機械などの機械の部品からキッチン用品、マンホールのふたまでさまざまな鋳物が作られています。

川口の鋳物グルメ♪埼玉県民なら食べておきたい!

【かまど炊きごはん 和楽】川口鋳物の羽釜で炊き上げたごはん

「かまど炊きごはん 和楽」の鋳物羽釜

そんな鋳物を使った川口の名物グルメが、川口ハイウェイオアシス内にある「かまど炊きごはん 和楽」のごはん。川口市産の鋳物羽釜で炊いたご飯はお米が立ってふっくらしており、とてもおいしいですよ。

提供:首都高速道路サービス株式会社
提供:首都高速道路サービス株式会社

おすすめは川口市鳩ヶ谷にある有名な老舗豆腐店「星野豆腐店」とコラボした「おとうふ御膳」。星野豆腐店の代表メニュー「おぼろ豆腐」はふわふわで豆の香りと豆腐の甘さが最高!

大豆ミートのそぼろご飯は肉と区別がつかず、秘伝のレシピで作られているというおから煮とともにご飯にぴったりの「飯の友」です。筆者が食べた時はご飯が足りなくなってしまいました。(※季節によって一部メニューが変わる場合あり)

提供:首都高速道路サービス株式会社
提供:首都高速道路サービス株式会社

また、食後には「さつまいもブリュレ」がおすすめ。蜜がたっぷりの焼き芋をバーナーで炙り、さっぱりとした甘さの生乳ソフトを添えています。

甘く温かい魅惑の舌触りで、ごはんでいっぱいになったお腹にも不思議と収まってしまうこと間違いなしです。

川口ハイウェイオアシスの「かまど炊きごはん 和楽」は、高速川口線の上り線と直結しています。下り線からは「新井宿」出口でいったん降りて新井宿入口から再び上り線に乗り直すか、一般道に面した「イイナパーク川口」の駐車場をご利用くださいね。

料金例(税込)

おとうふ御膳  1,000円  ※数量限定
さつまいもブリュレ  500円

詳細情報

所在地  川口市赤山501-1  ※カーナビ検索時は「埼玉県川口市赤山986」と検索
アクセス  埼玉高速「新井宿駅」から徒歩約15分
※高速川口線(上り)直結
営業時間  7:00〜21:00
定休日  なし
電話番号  048-294-4811
サイト  川口ハイウェイオアシス

ベーゴマクッキー【hare bare】川口市

出典:harebare
出典:harebare

続いてご紹介するのが川口市芝園町にあるパンと焼き菓子のお店「hare bare」のベーゴマクッキー。

鋳物おもちゃの代表格・ベーゴマの原寸大サイズのクッキーで、川口鋳物の型を使って一つ一つ手作業で焼き上げています。日本で唯一のベーゴマ製造・販売元である日三鋳造所公認のクッキーです。

出典:harebare
出典:harebare

埼玉県産の小麦に米粉をブレンドしたクッキーはさっくりとした食感。基本の「ぷれーん」に人気の「みそ」、甘さを控えた深みのある味わいが特徴の「ここあ」に加え、ベーゴマにちなんだ「ごま」味があります。

「こーひー」をはじめとした期間限定の商品も登場するのでお見逃しなく。

なお、ベーゴマクッキーは直営店に加え「イオンスタイル川口」の銘品売り場やオンラインショップでも購入可能です。

料金例(税込)

ベーゴマクッキー  各種  450円

詳細情報

所在地  川口市芝園町3-19
アクセス  JR「蕨駅」から徒歩約15分
営業時間  10:00~17:00
定休日  土・日  ※第4土曜日は11:00~15:00で「ハレdeカフェ」としてオープン
電話番号  048-269-8288
サイト  harebare

川口の鋳物みやげ♪使って楽しめるおもちゃがおすすめ

日本で唯一のベーゴマ専門を製造販売する【日三鋳造所】

川口市の伝統工芸品ベーゴマ

鋳物のおもちゃの代表格といえばベーゴマ。鉄製の八角形の駒はもともとは平安時代の京都が発祥で、貝殻に粘土や砂を詰めてひもで回していたのが始まりです。

明治時代の末から大正時代の中ごろにかけて現在のように鋳物で作られるようになり、昭和20年代から30年代に子ども達に馴染みのおもちゃとして盛んに遊ばれました。

現在は昔ほどのはやりではないものの「全国ベーゴマ選手権」などのベーゴマイベントは今でも開催されています。

ベーゴマで遊ぶ子ども

現在は川口市の「日三鋳造所」が日本で唯一のベーゴマ製造工場として稼働しており、ベーゴマの流行が去ったことで一度は廃業を決意したものの、熱いファンからの要望もあり再開。少量ながら生産を続けています。

ベーゴマは日三鋳造所で直接購入できるほか、公式サイトや電話などで注文OK。関東を中心に駄菓子屋さんやおもちゃ屋さんなどでも購入できます。

さらに川口市の郷土資料館内には「ベーゴマ資料館」があり、実際にベーゴマを回して遊ぶことができますよ。

料金例(税込)

ベーゴマ  250円~
白紐  30円

詳細情報

所在地  川口市鳩ヶ谷本町1-3-12
アクセス  埼玉高速「鳩ヶ谷駅」から徒歩約8分
駐車場  なし
営業時間  9:00~17:00
定休日  土日祝
電話番号  048-299-8760
サイト  ベーゴマの世界 株式会社日三鋳造所

川口の鋳物みやげ♪使って楽しめるおもちゃがおすすめ

鋳物を作る木型工場の3代目が作るおもちゃ【どんぐりころころ】

提供:株式会社こまむぐ
提供:株式会社こまむぐ

最後にご紹介するのは、木製おもちゃの製造・販売を手掛ける「こまむぐ」の「どんぐりころころ」。代表取締役でおもちゃ作家の小松和人氏は鋳物の型をつくる木型の町工場の3代目でした

木型をつくる技術をもとにして、ベーゴマの型を作る木型から「どんぐりころころ」は生まれました。おもちゃを表彰する「GOOD TOY Awards 2007」も受賞しています。

かわいらしい帽子にまるっとしたフォルム、まん丸のお目目がかわいらしい「どんぐりころころ」。ブナの木でできた人形のお尻にはビー玉がついており、底のゴムと合わさってゆらゆら揺れる独特の動きを生み出しています。

提供:株式会社こまむぐ
提供:株式会社こまむぐ

遊び方は傾斜にどんぐりころころを置くだけ。ゆらゆらと揺れながら坂を下り、ドテっとひっくり返る姿は子どもだけでなく大人もほっこりすること間違いなしです。

サンタ帽子やキノコ帽子などバリエーションも豊富で、ついつい集めてしまいそう。自分で色塗りができる工作セットも販売されていますよ。

お店は製造工場・ショップ・カフェに子どもの遊び場が備わった複合施設。定期的にワークショップなどのイベントがあるほか、毎週土曜・祝日15時からは工場見学も無料で可能です(※希望日の2日前までに要予約)。

料金例(税込)

どんぐりころころ  2,200円~

詳細情報

所在地  川口市領家3-10-2
アクセス  埼玉高速「川口元郷駅」から徒歩約25分
営業時間  11:00~17:00
定休日  日・月
電話番号  048-229-8053
サイト  こまむぐ

鋳物の街・川口を楽しもう

駄菓子屋のベーゴマとおもちゃ

川口には鋳物の街ならではのクオリティの高い鋳物製品がたくさん。世界的シェフに愛されるキッチン用品など、川口の鋳物製品はさまざまなものがありますよ。

もちろんこちらで紹介したグルメやお土産もおすすめ。「鋳物」をキーワードに川口をめぐってみるのもおすすめです♪

川口ハイウェイオアシスの外観
ABOUT USこの記事を書いた人