ダムは人気の観光スポット。ダムの造形美と湖を囲む四季折々の景色は、まさに絶景です。その美しさを楽しく表現するダムカレーもかかせませんね。
今回、埼玉の魅力あるダムと雄大な景色が望めるおすすめの場所を、名物ダムカレーと合わせてご紹介いたします。
※掲載内容は執筆当時のものです。最新情報は事前にご確認ください。
秩父の4ダムを巡ろう！
埼玉のダムといえば、秩父の4ダムはぜひご紹介しておきたい場所です。
秩父市にある4つのダム（浦山ダム、合角ダム、滝沢ダム、二瀬ダム）は、車で約3時間で回れます。一つひとつのダムを堪能しても一日で巡れるので、日帰りドライブやツーリングにもおすすめです。
秩父4ダムの美しい造形はそれぞれ魅力があり、ダム湖と周辺の自然が作り出す景色も異なるので、いくつもの楽しみ方ができます。
多くの美しい景色に癒され、さらに、ダムカレーを味わったり、ダムカード集めのゲームを楽しんだりすると、充実した一日になるでしょう。
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ダムカードは秩父4ダムすべてを集めると、二瀬ダムで金色の手作りカードがもらえるので、人気を集めています。スペシャルカードを手に入れたい方は、二瀬ダムを最後に回るコースがいいですね。
このあと、秩父4ダムの魅力をひとつずつ、ご紹介していきます。
①浦山ダム「見学可」
まずは、秩父市街からのアクセスが良い「浦山ダム」をご紹介いたします。西武秩父駅から車で15分ほど行くと、浦山ダムの壮大な景色が広がります。
荒川水系浦山川に建設された浦山ダムは、重力式コンクリートダム国内第2位の高さを誇る、156mもあります。
156mの高さは、タワーマンションの40階とほぼ同じ。その高さから眺める景色は、思わず声をあげてしまうほどの美しさです。
秩父さくら湖や秩父の山々、秩父市街が一望できる大パノラマは、自然のすばらしさを感じられるでしょう。浦山ダムでは、ダム内部を無料で一般公開しています。
エレベーターで下りると、ダムの構造や建設風景がわかるギャラリーになっており、ダムの大切さを知ることができます。
ダム内部を出たあとは、下流からの景色もお楽しみください。
下流からダムを見上げると、巨大な浦山ダムに圧倒されるでしょう。498段ある階段を昇り降りしながら景色を楽しむのも、思い出になりますね。
さくら湖食堂の看板メニュー「浦山ダムカレー」を食べよう！
浦山ダムでは、名物の「浦山ダムカレー」をぜひ食べてみてください。浦山ダムカレーは、浦山ダム防災資料館「うららぴあ」1階にある、レストラン「さくら湖食堂」の看板メニューです。
ご飯でダムを作り、カレーを湖にしたダムカレーは、お子様ランチ以上のワクワク感が味わえます。
ご飯の上にのせたハムカツは旧秩父橋、カレーに浮かぶゆで卵は水質観測装置、福神漬けは清水バイパスに見立て、浦山ダムの特徴を楽しく盛り付けています。サクサクに揚がったハムカツが美味しいとの声も多いですよ。
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また、「さくら湖食堂」には、もうひとつの名物「浦山ダムラーメン」もおすすめです。
醤油ラーメンのスープの湖に海苔のダムが浮かび、カニカマやゆで卵、糸唐辛子をトッピングしています。全国でも珍しいダムラーメンも、ぜひ味わっていただきたい一品です。
「さくら湖食堂」の大きな窓から見える景色に癒されながら、ダムカレーやダムラーメンを食べると、より一層美味しくなりますね。
②滝沢ダム「見学可」
つづいては、2011年に完成した比較的新しい「滝沢ダム」です。荒川の最上流、中津川に建設されたダムで、堤高132m、長さ424mもの大きさがあります。
滝沢ダムの魅力は、ダムに向かう国道140号のループ橋から始まります。
この橋は雷電廿六木橋（らいでんとどろきばし）といい、グッドデザイン賞などを受賞した美しいループ状の橋です。橋を通りながら見る滝沢ダムの大きさにも驚くことでしょう。
ダム上からの景色は、下流方面を見るとループ橋と山々のコントラストが美しく、上流方面は山に囲まれた奥秩父もみじ湖がもうひとつの美しさを作り出しています。
滝沢ダムの内部も見学ができます。エレベーターで下り、内部に展示された写真パネルを見たあと、下流の広場でゆったりとした時間を過ごすのもおすすめです。
下流の広場から遊歩道を歩いていくと、蛹沢（さなぎさわ）不動滝まで行くこともできます。滝沢ダムから蛹沢不動滝を巡る散歩コースもいいですね。
③二瀬ダム（毎年7月～8月に見学会開催予定）
つづいて3つめにご紹介するのは、「二瀬（ふたせ）ダム」です。荒川水系荒川に建設された二瀬ダムは、秩父4ダムで唯一の重力式アーチダムになります。
二瀬ダムは、ダムの上が細い道路になっているのが特徴です。
ダムの上を通って三峯神社に向かう多くの人が二瀬ダムに立ち寄り、展望台から眺める美しいアーチ状のダムに目を奪われています。ダムの上を車で通りながら、堤高95mを体感できるのも魅力です。
残念ながらダム内部を見ることはできませんが、7月から8月にはダム内部が見学できる「見てんべぇツアー」を開催しています。その時が良い機会ですね。（2019年開催以降、現在、未定となっております）
また、二瀬ダムは秋の紅葉スポットとしても有名です。
紅葉が見ごろを迎える10月下旬から11月中旬ごろには、二瀬ダムがライトアップされます（17時から21時）。昼間の景色とは違う二瀬ダムもおすすめです。
秩父4ダムカードが揃うともらえる金色の特別なダムカードがありますので、お忘れなく。ダムカードは二瀬ダム管理所でもらえます。
④合角ダム「団体での見学可」
秩父4ダム巡りの最後にご紹介するのは、「合角（かっかく）ダム」です。
荒川水系吉田川に建設された合角ダムですが、正確に「かっかく」と読むのはなかなか難しいですね。つい「ごうかく」と読んでしまいますが、そこからの始まりでしょうか。
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「合角=かっかく」を「合格=ごうかく」とも読めることから、合角ダムカードは受験にご利益があるお守りとして、受験生に人気があります。受験生に限らず、縁起が良いものはお守りにしていたいですね。
合角ダムの内部は、15名ほどの団体のみ、事前申込により見学ができます。個人での見学はできませんが、ぜひ、展望台からの眺めをお楽しみください。
展望台からの景色は、西秩父桃湖や自然あふれる山々、周辺集落が一望できる、絶景のポイントです。「合角=ごうかく」の縁起が良いパワーを感じるでしょう。
3月から4月には、「かたくり」が西秩父桃湖周辺を赤紫の花びらで彩り、4月末から5月になると、約1,000本の「カイドウ」が3kmもの「カイドウ街道」をピンク色に染めます。
これからの季節は、合角ダムで彩り豊かな自然を楽しめますね。
吉田元気村の縁起が良いという噂の「合角ダムカレー」を食べよう！
「合角ダムカレー」も「合格ダムカレー」と呼ばれ、縁起が良いと親しまれています。
ふもとのアウトドア施設「吉田元気村」で販売する合角ダムカレーは、受験シーズンに毎年話題になるダムカレーです。
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なかでも、2016年から始まった受験生の合格を後押しする「ごうかくダムカレー」は、限定150食が毎年2、3日で完売するほどの人気を集めています。
2022年も、1月14日に販売を開始すると、あっという間に完売しました。「ごうかくダムカレー」は限定ですが、「合角ダムカレー」も人気ですので、ぜひ食べてみてください。
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ご飯のダムを中心に、片側にはビーフカレーの西秩父桃湖と、ヒレカツとカニカマを合角半島と倉尾橋に見立て、もう片側には豊かな緑を表現したせん切りきゃべつ、その上にはエビフライが放流水を表しています。吉田元気村を福神漬けで見立てているのも面白いですね。
そのうえ、地元野菜を使った小鉢付き。パワフルなダムカレーは、受験生はもちろん、多くの人を元気づけてくれます。
まだまだある埼玉のおすすめのダム！
有間ダム（飯能市）「団体での見学可」
おすすめしたい埼玉のダムは、まだまだあります。つづいては、飯能市にある「有間ダム」をご紹介いたします。
有間ダムは埼玉でただひとつ、土や岩石を盛り立てて造るロックフィルダムです。
さきほどご紹介した秩父4ダムはコンクリート式ダムですので、違うダムも見てみたい！という方におすすめですね。
岩石が積まれたダムは名栗湖や名栗の山里と馴染み、より一層、豊かな自然を感じられるでしょう。水辺まで下りられるのも魅力です。
ダムの見学は、申請書を提出すると団体でのみ可能です（平日のみ）。有間ダム管理所に問い合わせると申し込めます。
名栗湖周辺は、日帰り温泉「さわらびの湯」やカヌー体験と製作ができるカヌー工房、渓流釣り場などのレジャーも豊富です。夏になると、下流でほたるが見られるのも嬉しいですね。毎年1回、「名栗ほたる鑑賞の集い」を開催しています。
また、名栗湖は一周約4.5kmの散歩コースにもなります。自然を満喫しながらのんびり歩いたあと、日帰り温泉でひと休みする過ごし方もおすすめです。
土日祝10食限定の「有間ダムカレー」を食べよう！
有間ダムを訪れたら、湖畔にある「レイクサイドテラス名栗湖」の「有間ダムカレー」を食べてみてください。
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地元名栗産の野菜をふんだんに使った有間ダムカレーは、土日祝のみ10食限定の希少なダムカレーです。平日しか行けないという方は、事前予約をすると平日でも食べることができます。
ロックフィルダムをイメージしたご飯の上には、ご飯が見えなくなるくらい、地元野菜がたっぷりのって、名栗産男爵いものコロッケ付きです。
カレーに浮かぶナスは、カヌーをイメージしていますよ。カヌーから大自然を見渡しているように見えるダムカレーです。
アイスコーヒーと非売品の缶バッチがセットになって、彩り鮮やかな有間ダムカレーは、目でも楽しめますね。
番外編！ユニークな風景が見られる赤坂沢砂防ダム（越生町）
最後に、入間郡越生町にあるおもしろスポット「赤坂沢砂防ダム」をご紹介いたします。
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赤坂沢砂防ダムは、大雨などによる土砂災害を防ぐために赤坂川に建設されました。
その赤坂砂防ダムに、小便小僧が砂防事業PRとして建てられたことで大変ユニークな風景をつくり、話題になっています。ユニークなポイントは、3つあります。
1つめは、赤坂沢砂防ダムの前にある木の枝に小便小僧が立ち、水が流れ出る仕組みになっています。その様子は、愛嬌ある小便小僧がいたずらを楽しんでいるかのように見えます。
2つめは、猿が小便小僧の横で木の枝にぶら下がり、「小便小僧がいたずらをしているよ」と手招きをして楽しんでいるように見えます。
3つめが最大のポイントではないでしょうか。小便小僧の様子を後ろから見ている、赤坂沢砂防ダムの表情です。
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赤坂沢砂防ダムの三つの水抜き穴が目と口を作り、水抜き穴から放水されると大号泣しているように見えます。周りについた苔が髪の毛のようで、人の顔にしか見えませんね。
小便小僧と赤坂砂防ダムの風景は数々のストーリーが想像でき、思わず吹き出してしまう珍スポットです。
埼玉のダムで心もお腹も満たされよう！
今回、埼玉でおすすめしたいダムとダムカレーをご紹介いたしました。
埼玉のダムは日帰りでも行きやすい場所にあり、人工的に造られたとは思えない美しい景色が広がっています。その美しさを、ダムカレーが面白さにも変えてくれていますね。
私たちの生活にかかせないダムは、さまざまな楽しみ方ができる魅力的な場所です。
ぜひ、これからのお出かけに、埼玉のダムで心もお腹も満たされてください。
埼玉で生まれ育ち、40年以上埼玉に住む、生粋の埼玉人です。埼玉の魅力を楽しく発信していきます！
