東松山市は埼玉県のちょうど中央部に位置する市です。
そんな東松山市で有名なのが「やきとり」。市内には50店舗以上のやきとり屋があり連日たくさんのお客さんで賑わっています。
普通のやきとりとは一味違う東松山のやきとりをご紹介します。
※掲載内容は執筆当時のものです。最新情報は事前にご確認ください。
日本三大やきとりとは?
日本三大やきとりとは、北海道室蘭市、愛媛県今治市、そして埼玉県東松山市の3箇所で食べられているやきとりのことをさします。
室蘭市のやきとりは、豚肉と玉ねぎを串にさして焼き、甘辛のタレと洋がらしで食べます。
これは、鶏肉に比べて安価だった豚肉と北海道で大量に生産される玉ねぎを一緒に串に刺して焼いたことが始まりとされています。
今治市のやきとりの特徴は、串に刺さないで鉄板で焼くスタイルです。
熱々の鉄板に鶏肉(皮が主流)を並べて、上から鉄のコテのようなもので押さえつけてジュージューと焼きます。こうすることで肉が早く焼けるのです。
このスタイルが、せっかちと言われる今治の人々にマッチして定着したと言われています。
そして東松山のやきとりは、豚のカシラ(コメカミからホホの部位)を炭火で焼き、唐辛子やニンニクが効いた味噌ダレをつけて食べます。
発祥は戦後、あまり利用されていなかったカシラを利用できないかとして考え出されたものとされています。
馴染みがあまりないカシラですが、噛み締めれば噛み締めるほど深い味を感じる部位で、その味わいは間に挟まれているネギとの相性も抜群なのです。
ちなみに、東松山には日本唯一の焼鳥組合もあり、加盟店は共同で肉を購入したり、やきとりの販売価格を統一するなど、街をあげてやきとりを盛り上げる試みがなされています。
焼き鳥とやきとりの違いって知ってる??
漢字の「焼き鳥」は鶏肉を串にさして焼いたものをさしますが、ひらがなの「やきとり」は、鶏肉以外の肉も含まれます。
というのも、鶏肉は昭和中頃まで非常に高価な肉で、庶民には手が出ない品でした。
そこで、三大やきとりの地でもある、室蘭市や東松山市などが、豚肉を使ったものもやきとりとするよう求めたのが「やきとり文化」の始まりなのです。
室蘭や東松山のやきとりは、やきとんではなく「やきとり」と呼びましょう!
お店で食べるも良し!テイクアウトするもよし!
ここからは、東松山の老舗のやきとり店や、テイクアウトも可能なおすすめのお店を4店舗ご紹介します。
やきとりひびき 東松山駅前本店
やきとりひびきは市外でもよく知られていて、東松山のやきとりといえばひびきといった認識があるほどです。
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東松山駅前本店は東松山駅より徒歩1分の駅近にあり「ちょっと1杯」という時にも気軽に寄ることができます。
入り口には店名のひびきの文字が大きくあり、木造風の建物に大きな赤い柱があり見た目が堂々としています。
店内はテーブル席が52席と比較的規模が大きく、少人数でしっぽりというよりわいわい賑やかに食事を楽しめる雰囲気です。
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人気メニューはやはりカシラ。ひびきのカシラは弾力があり肉肉しさを感じられると評判です。
また、味噌だれは茶色っぽく甘さが強めになっています。サイドメニューのキャベツが定番商品で、やきとりと一緒に頼めば、最後までさっぱりと食事が楽しめると人気のコンビネーションです。
テイクアウトもやっているので、東松山やきとりの初心者の方にもおすすめです。
若松屋
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若松屋は、東松山駅から徒歩3分にあるお店。軒先の小さな屋根とのれんをくぐればやきとり気分が最高潮に上がるような大衆老舗やきとり屋です。
昭和31年創業の若松屋は、東松山市で現存するやきとり屋で最も歴史が古いと言われています。そんな若松屋は、開店と同時に満席になることも少なくない超人気店です。
お店に入ると、コの字にカウンター席が並んでおり、店主が目の前でやきとりを焼いてくれます。そして珍しいのが、こちらのお店、注文をしなくてもカシラをどんどん持ってきてくれます。
ストップをかけるまでこれは止まらないのです。東松山やきとりの名物カシラを思う存分楽しめます。若松屋のカシラは柔らかく食べやすいと評判です。
また、東松山やきとりのもう一人の主役である辛味噌だれは真っ赤な色が特徴ですが、辛さは見た目ほどはなく食べやすいのが特徴です。
メニューはカシラの他に、シロやハツなどもあるので一緒に楽しんでみてもいいですね。東松山やきとりでしっぽりと飲みたいという方におすすめのお店です。
なお、18歳未満の方は入店出来ませんのでご注意ください。
や平
森林公園駅からおよそ徒歩3分の場所にあるのが「や平」です。
アルミの外壁に赤提灯とやきとりの文字が入ったのれんが目印のお店です。明るい雰囲気の店内はたくさんのお客さんで賑わっており、元気な店員さんが迎えてくれるわいわいとしたお店です。
や平のカシラのやきとりは炭火でしっかり焼かれていてジューシーと人気。辛味噌だれは、赤色で口当たり甘めであとから辛さがやってくるのが特徴です。
また、他の串メニューもお肉が新鮮で美味しいと評判です。レバーはほくほくとしていてボリューミー。バラ玉串は長ネギの代わりに玉ねぎを肉の間に挟んである特徴的な一品です。カシラと一緒に楽しみたいですね。
また、串以外のサイドメニューも煮込みやモロキューなど串料理と相性の良いものばかりで充実しています。複数人でわいわいとやきとりを楽しみたい時にいかがでしょうか。
やきとり新盛(しんせい)
県道47号線沿いに現れるのがこちらの「新盛」です。
ドライブインが可能な駐車場も併設されていてテイクアウトにも便利です。入り口にはたくさんの赤提灯が並んでおり、藁ののれんをくぐった先に店内があります。
店内はカウンター席と座敷があり、落ち着いた雰囲気はまるで実家に帰ってきたような感覚になります。
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お店自慢のカシラはふっくらとしていて肉の旨味が味わえる一品となっています。
一つ一つの串が大きく、数本で満足できるほど。冷めても美味しいとテイクアウトして自宅で楽しむ人も多くいます。辛味噌だれは比較的茶色っぽく、ニンニクがガツンと効いた味わいです。
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また、やきとりに隠れた人気メニューがモツ煮。トロトロでほとんど噛まなくても食べられるほどと常連さんの間でも評判となっています。本格的な味わいを楽しみたい方におすすめのお店です。
落ち着いた雰囲気のなか店内でゆっくりするのもよし、さっとテイクアウトして家で新盛の味を楽しむのもよし。その日の気分で決められるのも嬉しいですね。
デートや記念日におすすめの予約必須の人気店!
一八(いちや)
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これまでご紹介した大衆やきとり店に一変して、おしゃれなレストランのような雰囲気があるのがこちらの「一八」です。入り口は大きくなく全体的にこじんまりとした佇まいをしています。
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一八のメニューはおまかせコースのみとなっており、店主のこだわりが詰まった料理を楽しむことができます。
朝引きの肉・野菜を仕入れ、国産の材料を使用し、その時一番美味しいものを手間暇かけて作られた料理は最高です。もちろんコースにはやきとりが含まれています。
通常、ガツンとした肉肉しさが特徴のカシラのやきとりですが、こちらの店主の手に掛かると、カシラも小ぶりで上品なやきとりに変身。他の店とは一味違った味わいが楽しめます。
やきとりの他には和風の小鉢などが含まれており、刺身や煮物、炊き込みご飯など季節の野菜を使用した料理が楽しめます。
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また、毎月最終の日曜には、ランチでラーメンを出しているそうでこちらも気になりますね。店内、料理ともにおしゃれで上品な雰囲気の一八、デートなど特別な日に訪れてみてはいかがでしょうか。
おすすめのテイクアクト専門店
やきとりばんばん
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東松山駅から徒歩1分とすぐにあるのが、テイクアウト専門のやきとり店「ばんばん」です。年季の入った建物の前面には所狭しと某サッカーチームのポスターが貼られているのが印象的なお店です。
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ばんばんはテイクアウト専門ですが、あまり作り置きはしないということで、いつでもできたてのやきとりを持ち帰ることができます。
肉は、お店のワイルドな雰囲気と反して、丁寧に調理されていて繊細な肉の味がします。カシラ1本100円から楽しめるということで、東松山でもコスパ最強のお店かもしれません。
また、お店の人気を手伝っているのが特製味噌だれで、ばんばんのたれは、こげ茶色で焼肉のたれのような風味でさっぱり食べれます。たっぷりつけて食べたくなる味です。
本格的なやきとりを安く楽しみたい方はぜひお試しください。
普通の焼鳥に飽きたら東松山に行こう!
東松山の「やきとり」はどうでしたか?
お酒好き、肉好きの心を射止める東松山のやきとり、ぜひ現地まで食べにいってみてくださいね。
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