桜の名所として全国的な知名度を誇っている熊谷桜堤。
1990年には日本さくらの会により「さくら名所100選」として選出され、毎年多くの花見客でにぎわいます。弘前公園や北上展勝地など有名な桜の名所に引けを取らない場所ですから、花見好きならぜひ押さえておきたいところです。
そこで今回は、熊谷桜堤の歴史や桜の楽しみ方、アクセス方法などを紹介していきましょう。
※掲載内容は執筆当時のものです。最新情報は事前にご確認ください。
熊谷桜堤の歴史について
熊谷桜堤は、今から約400年前に熊谷をおさめていた北条氏邦が治水事業の一環として築いたのが始まりとされています。
多くの桜が植えられ、花見の時期には地元の住民だけでなく江戸からもたくさんの人が満開の桜を楽しみに訪れました。
1925年の「熊谷の大火」で桜を消失し、一時期は衰えを見せたものの1952年から開始された復興事業を経て今日のような美しい桜並木へと生まれ変わっています。
上でも少し触れましたが、1990年には「さくら名所100選」に選出され、桜堤のシンボルとして記念碑も河川敷内に設置されました。
熊谷桜堤で見られる桜の品種や見どころをご紹介
熊谷桜堤にはどんな品種の桜が植えられていて、どういった見どころがあるのでしょうか。
この項では、熊谷桜堤に植えられている桜の品種や見どころについて解説していきましょう。
植えられている桜の品種
熊谷桜堤に植えられている桜は、ソメイヨシノです。
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ソメイヨシノは、日本原産種のエドヒガン系の桜とオオシマザクラの交配によって生み出されました。明治時代の中ごろより全国的に植えられた品種で、現在日本に存在する桜の中では圧倒的多数の品種です。
その為、新聞やテレビなどで「桜」と言った場合はこのソメイヨシノを指すのが一般的となっています。
見どころ
熊谷桜堤の一番の見どころは、荒川沿いに植えられたソメイヨシノ約500本です。
桜が咲き乱れる時期には、およそ2㎞にも及ぶ桜のトンネルが作られ、見る人の心を奪います。春色に彩られたトンネルを潜った思い出は、きっと一生の記念となるはずです。
さらに、詳しくは後で紹介しますが、桜の開花時期に合わせて桜まつりも開催されますので、ぜひ足を運んでみてください。
なお、桜が最も見ごろとなるのは3月下旬から4月上旬辺りとなっています。
満開の時期に訪れ桜を堪能するのもおすすめですが、散り際の時期に訪れ桜吹雪の中を散策するのも違った味わいがあるのでおすすめです。
数百本の桜から舞い散る桜の花びらは圧巻の一言で、その光景を見るためにわざわざ遠方から駆けつけるファンもいます。
桜の写真撮影のスポットとしても人気がある場所なので、趣味でカメラマンをしている人などにもおすすめです。
菜の花
桜の名所として有名な熊谷桜堤ですが、桜の開花時期には菜の花も同時に楽しめます。約500本のソメイヨシノとともに咲き続く菜の花の絨毯は圧巻の光景です。
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桜の美しい薄紅色と、太陽を思わせる菜の花の光景は見るものの心を強く弾ませてくれるでしょう。
ライトアップ
熊谷桜堤では、桜まつりの開催時期になるとライトアップされた桜も堪能できます。
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夜空の月を背景に見る桜は、昼とは違った楽しみ方ができるはず。
夜桜デートで利用するカップルの他、仕事帰りのサラリーマンなど様々な人が訪れ、見ごろの桜に目を奪われます。
ライトアップの時間は、例年では18時から21時となっておりますので、時間に合わせて訪れてみてください。
熊谷桜堤の楽しみ方
熊谷桜堤にはいったいどのような楽しみ方があるのでしょうか。せっかく桜の名所を訪れるのですから、咲き誇る花々を存分に満喫したいところです。
そこでここでは、熊谷桜堤の楽しみ方を紹介していきます。
上からも下からも楽しめる桜
熊谷桜堤は、荒川の土手の下に植樹されていますので上からも下からも見ることが可能です。
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通常、桜は下から眺めて楽しむことが一般的ですが、熊谷桜堤では上からも桜を愛でることができます。
桜の木の下にシートを敷いて、食べ物や飲み物を味わいながら桜を楽しむこともできますし、河川敷を歩きながら菜の花とともに咲きこぼれる桜を楽しむこともできるのです。
桜の開花予想に合わせて桜まつりがある
「熊谷さくら祭」は、4月上旬の桜の開花時期にあわせて一週間ほど開催されるまつりです。
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多くの花見客と50店以上の出店が賑わいを見せるほか、夜間にはライトアップされた桜を楽しむことができます。
また、こちらのまつりでは、「よさこい祭り」のパフォーマンスの他、カラオケ大会などのイベントも同時に開かれるので興味がある人はぜひ訪れてみてください。
大勢の人が集う熊谷を代表する一大イベントですから、きっと一生の思い出となるでしょう。
注意点ですが、熊谷さくら祭は新型コロナウィルスの感染拡大を受けて中止となる可能性があります。熊谷さくら祭に参加する予定のある人は、熊谷市役所にあらかじめ問い合わせてから訪れるとよいでしょう。
熊谷桜堤の場所情報やアクセス方法
熊谷桜堤には車や電車など様々な交通手段で訪れることができます。
ここでは、熊谷桜堤へのアクセス方法を紹介していきましょう。
アクセス方法・行き方
熊谷桜堤へ車で行く場合は、関越自動車道の東松山ICを降りてください。
その後、県道173号線に入り、国道407号線を目指します。
国道407号線に入った後、30分ほど南に進むと見えてくるでしょう。
カーナビを利用して訪問する場合は、「埼玉県熊谷市河原町2」と住所を入力するとスムーズに到達できるはずです。
また、電車を利用して見に行く場合は、JR上越・北陸新幹線、高崎線、秩父鉄道、熊谷駅の南口を出てください。
熊谷桜堤は、駅から徒歩で5分程度の近場にありますから、小さなお子さんやお年寄りをともなったお花見でも心配いりません。
熊谷桜堤は、荒川の河川敷に立地してているため地面が汚れていたり固かったりする場合がありますので、花見用のビニールシートやクッション、簡易チェアなどを持参するとよいでしょう。
駐車場情報
こちらの無料駐車場は、桜の時期には大変混雑しますので自宅を朝早く出たり、土日祝日などの混み合う日を避けるといった対策をしましょう。
万が一、無料駐車場を利用できなかった場合は周辺の駐車場を利用してください。
桜堤への最寄り駅の周辺には、一時間あたり数百円ほどで利用できる駐車場が多数ありますので心配いりません。
南口周辺の駐車場が桜堤への近道となりますが、こちらも満杯の場合は北口周辺の駐車場を利用しましょう。
南口からのアクセスと同様、北口周辺からのアクセスも容易ですから、手荷物を抱えた花見であっても安心してください。
トイレ情報
どちらも徒歩で数分程度の距離ですから、足が弱い方や障害を持っている人でも安心してください。
ただ、女子トイレは非常に込み合うので、自宅を出るときにトイレを済ませてくるとよいでしょう。
熊谷桜堤を満喫しよう
熊谷桜堤は、今から400年以上も前に作られた歴史のある桜の名所です。
桜が満開となるのは3月下旬から4月上旬で、最大の見どころとなるのは全長約2㎞にもなる桜のトンネルで来訪者からとても人気があります。
車で訪れる場合は駐車場が足りなくなるおそれがありますから、早めに外出しましょう。
熊谷桜堤は、美しき咲き乱れる桜と力強く咲き誇る菜の花の両方が一度に楽しめる全国的にも珍しい桜のスポットですので、ぜひ一度訪れてみてください。
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