埼玉の中西部に位置する小川町は、秩父の山々に囲まれた静かな町です。伝統工芸の和紙をはじめ、酒蔵やビール工房など、おすすめスポットがたくさんあります。
今回は、埼玉の小川町で、大人の休日にぴったりの観光スポットやおすすめのグルメをご紹介します。
※掲載内容は執筆当時のものです。最新情報は事前にご確認ください。
埼玉 小川町を満喫① 和紙体験学習センター
まず、「小川町和紙体験学習センター」をご紹介します。昭和11年に、和紙の研究のために建てられた歴史的建造物です。
およそ1300年の歴史を誇る小川町の和紙。中でも、隣接する東秩父村とともに受け継がれてきた「細川紙」は、平成26年その技術が「ユネスコ無形文化遺産」に登録されました。
「細川紙」を大事に継承している「和紙体験学習センター」はその象徴であり、現在は、和紙で作られた作品の展示をはじめ、手漉き体験も実施しています。
細川紙の原料となる地元産の楮(こうぞ)の枝を使用し、一から手漉きを学ぶことができます。
体験コースは、「入門」と「本格体験」から選択することができます。
入門コースでは、地元楮を使用し、無地楮紙やハガキの完成を目指します。一方、本格体験コースは、「1日コース」と「4日間コース」があります。
本格体験コースでは、座学をはじめ、鉄板乾燥や一連の楮準備作業などが体験できます。
江戸時代から伝わる細川紙は、楮ならではの強靭さや艶やかさが特徴です。その特徴を活かして職人さんが作る作品は、美しくて人目を引きます。
和紙で作られた行灯は、幻想的な世界感を表現しており、和紙の魅力を発揮します。さらに、和紙のバッグやマスクといった実用品も作られ、注目されています。
小川町が誇る伝統工芸「和紙」は、今後も大切に継承されていくことでしょう。
埼玉 小川町を満喫② 麦雑穀工房 マイクロブルワリー
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続いて、「麦雑穀工房 マイクロブルワリー」をご紹介します。小川町駅から徒歩で2分ほどの、アクセスがよい場所にあります。
畑で収穫される農作物の有効活用を考案して、ビール造りを始めたことがきっかけで創業されました。
今では町の中の小さなビール屋さんとして、自給原料100%のビールや地元産の食材を使ったフードメニューを提供しています。
看板商品の「雑穀ヴァイツェン」は、自家栽培のライ麦・小麦・粟・キビを使用した、穀物の風味が楽しめる、まろやかなビールです。
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黒ビールの定番「おがわポーター」は、ローストした焙煎麦芽の香ばしさが特徴で、色が濃い見た目に反して、後味はすっきりします。
さらに、小川町「武蔵ワイナリー」の山ぶどう「小公子」を使用したフルーツビールも人気を集めています。
また、季節ごとに醸造するビールや、毎回レシピや原料を変えるビールなど、定番と新感覚のビールが楽しめるのも、人気の理由です。
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「麦雑穀工房 マイクロブルワリー」では畑にもこだわり、醸造過程で出るモルト粕を肥料にしています。
質の良い土で育った作物が、やがて「麦雑穀工房 マイクロブルワリー」自慢のビールとなって、多くの人に喜ばれています。
小川町を訪れた際は、ぜひ「麦雑穀工房 マイクロブルワリー」にお立ち寄りください。
埼玉 小川町を満喫③ 晴雲酒造 酒造見学
続いて、小川町の「晴雲酒造」をご紹介します。小川町駅から徒歩約10分の場所にあり、酒造見学やお食事が楽しめます。
酒造見学では、土蔵の旧仕込み蔵や酒蔵資料館、冷水が湧き出る仕込み井戸などが常時開放され、自由に見学できます。
10名様以上の予約も可能で、工程の説明を聞きながら見学することができます。さらに、生酒・純米酒・原酒の利き酒も体験できるのは嬉しいポイントです。
見学蔵の入口にある「玉の井戸」には、お酒の命である仕込み水が湧き出ています。「玉の井戸」の水は、吟醸造りに適した硬水です。良質な水が、優れたお酒を生み出すのですね。
酒蔵資料館には、昔の酒造りに使用した道具が展示されています。晴雲の酒造りを支え、使い込まれた道具を見るだけで、酒造りの歴史が感じられます。
晴雲酒蔵のこだわりは、原料米を自社で精米し、精白まで徹底して行っていることです。
また、創業以来、常に最新の手法を取り入れ成長してきました。
純米酒が世に知られていない昭和46年に「手造り 晴雲」の製造を開始。さらに、大吟醸は、ほとんど流通していなかった昭和55年に発売しました。
今では、晴雲酒蔵の看板商品となって、多くの人に好まれています。
晴雲酒蔵売店やオンラインストアでは、純米吟醸「おがわの自然酒」や「おがわ地酒」などが購入できます。
地元のお米と水で作られる地酒は、晴雲が誇る自慢のお酒です。ぜひ、一度ご賞味ください。
酒造内にある自然処「玉井屋」無農薬野菜を使ったランチがおすすめ!
晴雲酒蔵の中にある「自然処 玉井屋」では、無農薬野菜を使ったランチがおすすめです。
地元農家さんに大事に育てられた新鮮野菜と、晴雲酒蔵の酒造りを支える玉の井戸の仕込み水を使用した、「玉井屋」自慢の料理がいただけます。
ランチメニューは、「花御膳」「月御膳」「雪御膳」の3つのコースから選択できます。
野菜のみずみずしさと甘みが楽しめる前菜3品と、玉井屋特製「飛竜頭 旨だしがけ」、さらに主菜が選べます。
ちなみに、前菜3品はおかわり自由で、お客様に喜ばれています。
「飛竜頭」は、がんもどきを揚げた料理で、大根おろしや醤油だしに絡めていただきます。主菜は日替わりで、3種類の中から選択できます。
人気メニューの「豚ロースの晴雲漬け」は、酒粕に漬け込んだ豚肉がとても柔らかく、食欲をそそります。お野菜との相性もよく、多くのお客様に好まれています。
お味噌汁にも晴雲粕が入っていて、どこか懐かしい風味のお味噌汁が楽しめますよ。
デザートは、酒粕を使用した「ブラン・マンジェ」です。やはり酒粕が使われていて、玉井屋ならではの味という声も多いです。
もちろん、晴雲酒蔵のお酒も楽しめるので、訪れた際は「玉井屋」にお立ち寄りください。
小川町で里山の自然に抱かれたノスタルジックカフェ♪
ここからは、小川町のノスタルジックなカフェをご紹介します。里山の自然に抱かれ、思わず童心にかえるノスタルジックな景観のカフェです。
景色が美しい小川町で、絶品オーガニック料理が楽しめます。
分校カフェ MOZART
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まず、旧小学校の校舎をリノベーションした「分校カフェ MOZART(モザート)」をご紹介します。
小川小学校の下里分校は、2011年に惜しまれつつ廃校になりました。小川町の里山に佇む木造校舎は、ノスタルジックで魅力的ですね。
訪れた人を魅了する里山の自然に抱かれた木造校舎は、2018年4月に「カフェ&移住サポートセンター」として生まれ変わりました。
温かみのある木造校舎に入ると、まるでタイムスリップをしたような教室や机などが目に飛び込んできます。
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「分校カフェ MOZART」は用務員棟の一角にあり、地元の食材を使ったカフェメニューがいただけます。
彩り豊かな野菜や料理が、学校給食のようなプレートに盛り付けられるのも嬉しいポイントです。
給食で大人気だった揚げパンを中心とした「揚げパン定食」は、地元野菜がたっぷり入ったスープやサラダ、果物のセットメニューです。
ボリュームがある「日替わり下里定食」は、無農薬のヘルシーご飯や野菜サラダ、さらに野菜たっぷりの春巻きなど、地元野菜をメインとしたメニューです。
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窓から校庭や秩父の山並みを眺めながら、のんびりとお食事が楽しめると、多くのお客様に喜ばれています。
また、天気がよい日は、テラス席でランチをいただくと、ひと味違って、より美味しく感じると思いますよ。
最高のロケーションとノスタルジックな「分校カフェ MOZART」に、ぜひお立ち寄りください。
小川町でお店のネーミングに惹かれるカレー屋さん♪
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続いて、小川町にあるユニークなネーミングのカレー屋さん、2店をご紹介します。地元野菜やこだわりの食材を使った、本格カレーのお店を厳選しました。
CURRY&NOBLE 強い女
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まず、インパクトがあるネーミングの「CURRY&NOBLE 強い女」をご紹介します。
小川町駅から徒歩で10分ほどの場所にある「CURRY&NOBLE 強い女」では、個性的なスパイスカレーを中心としたメニューを提供しています。
キャッチフレーズ「カレーは肉料理です。」の通り、チキンカレーやポーク、牛すじカレーなどのメニューが目立ちます。
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お肉にこだわりながらも、地元野菜を使ったピクルスも絶品で、スパイスカレーとの相性抜群!ほどよい酸味が美味しいと、多くのお客様に好まれています。
「CURRY&NOBLE 強い女」のカレーは、ほとんど無水調理で作られています。そのため、野菜や食材本来の旨みが溶け出し、濃厚なカレーになります。
人気メニュー「無水チキンカレー」は、ホロホロになるまで煮込んだ手羽中と野菜、さらに16種類のスパイスがバランスよく入った絶品カレーです。
添えられているレモンピールを加えると、爽やかな風味に変わり、最後まで美味しくいただけます。
キーマカレータイプの「ポークビンダルー」は、ワインビネガーに漬け込んだ豚挽き肉と、スパイスのバランスが絶妙な一品です。
2種類のカレーを楽しみたい方には「2種のあいがけ」がおすすめですよ。
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気になる店名の由来ですが「つよいグループ」という仲間で立ち上げたお店からという説があります。店主がこだわる、お肉たっぷりのスパイスカレー、ぜひ一度ご賞味ください。
小川ぐらしの茄子おやじ
続いて、ユニークなネーミングの「小川ぐらしの茄子おやじ」をご紹介します。
小川町駅から徒歩で5分のアクセスがよい場所にある「小川ぐらしの茄子おやじ」は、カレー激戦区の東京・下北沢にある「茄子おやじ」の系列店です。
店主は、かつて下北沢でお店を経営していましたが、自然に囲まれた小川町に惹かれて移住し、「小川ぐらしの茄子おやじ」がオープンしました。
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のどかな小川町でも人気が高い「小川ぐらしの茄子おやじ」は、スパイスの効いた本格カレーがいただけるお店です。
看板メニュー「チキンカレー」は、スパイシーでほどよい辛さで人気を集めています。
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野菜の甘みが凝縮されたカレールーは、スパイシーでありながらマイルドな舌触りが特徴です。そのため、辛さが苦手な方も食べやすいという声も多いです。
「きのこカレー」や「野菜カレー」は、地元で採れた新鮮な野菜が楽しめるメニューで、特に茄子の美味しさには定評があります。
さらに、全部のせができる「スペシャルカレー」は、お肉や野菜がたくさん入った贅沢な一品です。
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この「スペシャルカレー」を目当てに訪れるお客様も多く、あっという間に完売してしまいます。「小川ぐらしの茄子おやじ」の、コクがある本格スパイスカレー、ぜひ一度ご賞味ください。
小川町の伝統工芸やおすすめグルメを満喫しよう♪
今回は、小川町の伝統工芸やおすすめグルメをご紹介してきました。
古くから伝わる和紙の手漉き体験や酒造見学、さらに新たなビール造りを作っている工房など、魅力がたくさんあります。
また、小学校の木造校舎をリノベーションしたカフェや、ユニークなカレー屋さんもおすすめです!
のどかな小川町に、ぜひお出かけください。
行田市在住の、webライターです。生まれも育ちも埼玉県!埼玉の魅力を伝えていきたいと思います。