寒くなってくると、お酒でほっこりしたくなりますよね。
実は、埼玉は清酒出荷量が上位に入る県です。良質なお水とお米に恵まれ、江戸時代から優れた清酒が造られてきました。
伝統的な酒造りを受け継ぎ、若い世代の人たちや女性にも親しんでもらいたいという熱い想いで造るのが、埼玉の地酒です。
今回、埼玉の地酒おすすめ10選をご紹介します。
※掲載内容は執筆当時のものです。最新情報は事前にご確認ください。
目次
埼玉の地酒♪初心者女子におすすめしたい【スパークリング日本酒】

まずは、埼玉の地酒の中から、スパークリング日本酒を4つご紹介します。
スパークリング日本酒は、通常の日本酒より低アルコールで甘口タイプが多く、シュワシュワっとした飲み口が人気です。
カジュアルで飲みやすいので、初心者女子にもおすすめです!
菊泉ひとすじ 滝澤酒造(深谷市)

はじめにご紹介するのは、スパークリング純米酒の「菊泉 ひとすじ」です。
ラベルに描かれた菊の花がかわいい「菊泉 ひとすじ」720ml 4,950円(税込)は、シャンパン製法を応用し、8年かけて開発されました。
2019年には「発泡性清酒の製造方法」として製造特許を取得しています。
炭酸ガスは入れずに瓶内で二次発酵させ、自然発泡でできた泡は、きめ細やかでやさしく、口の中で心地よくはじけます。
原料米には埼玉県産を100%使用し、純米酒ならではのお米本来の旨みが味わえ、爽やかな甘さと酸味が絶妙なバランスの地酒です。
このバランスの良さが、和食はもちろん、イタリアンやフレンチの味も引き立ててくれます。

そして、この「菊泉 ひとすじ」には、世界初の本格的ロゼタイプ「菊泉 ひとすじロゼ」720ml 9,900円(税込)もあります。
クリアなピンク色が華やかで、アルコール度数11度です。
甘いフルーツのような香りと、甘みと爽快な味わいがバランス良く、スイーツと一緒に召し上がるのもおすすめです。
この「菊泉 ひとすじ」と「菊泉 ひとすじロゼ」は、Kura Master 2019 スパークリング部門の金賞や、インターナショナルワインチャレンジ(IWC) 2021 SAKE部門 ゴールドメダル、トロフィーを受賞した、世界にも認められた埼玉の地酒です。

この名品を造っている蔵元は、深谷市にある「滝澤酒造」です。
「滝澤酒造」は、1863年の創業以来、昔ながらの道具を使い、手造りの伝統製法を守り続け、淡麗でキレの良い埼玉の地酒を造り続けています。
蔵は深谷特産の煉瓦でできています。
保温性と保湿性に優れている煉瓦は、酒造りに適しています。
伝統を守りながら、日本酒の可能性に向き合いたいという熱い想いからできた、発泡性純米酒「菊泉ひとすじ」を是非味わってみてください。
ゆきあわ 釜屋(加須市)

つづいて、埼玉の地酒初心者女子におすすめしたいのが、「発泡純米酒 ゆきあわ」300ml 712円(税込)です。可愛らしいラベルが初心者女子にも手に取りやすいですよね。
瓶内で二次発酵させた自然発酵炭酸ガスが、軽やかで心地よいシャンパンのような純米酒。アルコール度数8度の低アルコールで、甘酸っぱい味わいと、やさしい口あたりが人気です。
インターナショナルワインチャレンジ(IWC) 2014 シルバーメダルを受賞しています。華があるボトルの「発泡純米酒 ゆきあわ」を造っているのは、加須市にある「釜屋」です。
「釜屋」は1748年創業です。原材料にこだわり、手間を惜しまず、丁寧に醸す伝統の技を磨きつづけながら、日本酒の新しい可能性に挑戦する蔵元です。

そのこだわりと伝統の技を追求した「純米大吟醸 加須の舞」は、Kura Master 2021 純米吟醸酒部門で金賞を受賞しました。
地元加須産の、酒米の王ともいわれる山田錦を100%使用した「純米大吟醸 加須の舞」は、山田錦を使った初めての純米大吟醸です。
こちらも注目の銘柄です。
武蔵野スパークリング 麻原酒造(毛呂山町)

3つめに初心者女子におすすめしたい埼玉地酒は、「武蔵野スパークリング」720ml 1,760円(税込)です。スタイリッシュなボトルが気分をあげてくれます。
「武蔵野スパークリング」は、お米本来の旨みと甘みを活かし、口あたりが爽快なスパークリング日本酒です。

また、柑橘系のような甘酸っぱさが味わえる「武蔵野スパークリング リジエール」720ml 2,035円(税込)もおすすめです。
アルコール度数8度の低アルコールで、シュワシュワした軽い喉ごしが飲みやすいので、最初に手に取りやすい埼玉地酒になります。
「リジエール」はフランス語で田園を意味しています。升の形をしたこちらのラベルもおしゃれですよね。
「武蔵野スパークリング リジエール」は、SAKE COMPETITION 2017 発泡清酒部門で、シルバーを受賞しています。
このおしゃれなボトルの埼玉地酒を造っている蔵元は、毛呂山町にある「麻原酒造」です。
1882年創業の「麻原酒造」は、純米大吟醸をはじめ、地元の特産物を使った梅酒やゆず酒、地ビールや地ワインなど、さまざまな埼玉の地酒を作り出す多彩な酒蔵です。
どの地酒も、米と酵母の相性を大事に考え造られています。

この地元愛の詰まった埼玉地酒は、直営店の「越生ブリュワリー」で購入できます。
「武蔵野スパークリング」はもちろん、「麻原酒造」のお酒が揃っていますので、自分好みの埼玉地酒を見つけに行くのもいいですね。
神亀スウィートスカッシュ 神亀酒造(蓮田市)

4つめにおすすめしたい埼玉の地酒は「神亀スウィートスカッシュ」 720ml 1,485円(税込)です。
アルコール度数13度の活性にごり酒です。瓶内発酵した自然炭酸がシャンパンのように口の中ではじけます。
酒造好適米の山田錦を使用し、お米だけで造る純米酒だからこその、お米本来のふくよかな香りや旨み、麹の自然な甘みが味わえます。
活性にごり酒は、開ける時に勢いよく吹き出してくるので注意が必要です。
ホームページに開栓方法の動画もありますので、チェックしてみてください。よく冷やすのもポイントです。

「神亀スウィートスカッシュ」を造っているのは、蓮田市にある「神亀酒造」です。
1848年に創業し、その後1987年、戦後初、純米酒のみの蔵に転換しました。
お米の品質にこだわり、伝統を大切に引き継いだ職人の技で、じっくりと丁寧に造り続けています。
神亀という銘柄は、以前に蔵の裏手にあった天神池にすむといわれた「神の使いの亀」から付けられました。
神秘的なネーミングも魅力のひとつですね。
埼玉の地酒♪女子におすすめしたい【甘口のお酒】
つぎにご紹介するのは、甘口の埼玉地酒です。
甘口の日本酒は、口あたりが優しく柔らかで、お米本来の甘みと旨みが味わえ、飲みやすいのが魅力です。
今回、おすすめの甘口を3つご紹介します。
AGEO 純米大吟醸 北西酒造(上尾市)
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まずおすすめしたいのは、「AGEO 純米大吟醸無濾過生原酒」720ml 2,990円(税込)です。
埼玉県産のお米と酵母、そして上尾を流れる良質なお水で造られた、地元の素材にこだわった純米大吟醸です。
華やかでフルーティーな香りと、甘さと軽やかさを兼ね備えたフレッシュな味わいです。
「AGEO」は、日本酒応援団と共同で、日本酒を広める活動と、地元地域の活性化に貢献したいという想いで作られたブランドです。
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この上尾愛の熱い埼玉の地酒を造る蔵元は「北西酒造」です。
1894年創業当時は上尾市平塚が拠点でしたが、上尾市内で最高の水質を求めて、10年後に上尾市上町に移転しました。
それほど水にこだわって埼玉の地酒を造り、上尾の土地を愛する蔵元です。
伝統的な酒造りを大切にしつつ、時代を見極めた商品開発をしている「北西酒造」は、日本酒の素晴らしさを海外にも広めています。
敷地内には直営店「十一屋酒店」もあるので、実際に上尾愛を感じてみるのもいいですよね。
蕎麦・酒・料理を楽しめるお店「文楽 東蔵」もおすすめ!
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埼玉の地酒をお店で美味しく味わいたい人におすすめなのが「文楽 東蔵」です。
北西酒造に隣接する「文楽 東蔵」は、北西酒造の代表銘柄「文楽」と、職人の手打ちそば、そして日本酒にぴったりな一品料理などが楽しめるお店です。

スタイリッシュで落ち着きがある店内は、オープンキッチンになっていて広々とした空間です。
開放的なテラス席や、2階には個室もあり、ゆったりとくつろぐことができます。
選りすぐりのそば粉を職人技で手打ちするそばのほか、日本酒と相性がよい炭火焼や煮物料理など、一品料理からコース料理まで楽しめます。
日本酒は、おちょこサイズや利き酒セットもあるので、埼玉の地酒を飲み比べするのもおすすめです。
12月〜1月ごろの新酒の時期には、「文楽 東蔵」でしか味わえない蔵出し生酒もあるので、是非お店で堪能してみてください。
ワイン仕込みの純米酒 鏡山 小江戸鏡山酒造(川越市)

つづいてご紹介する甘口の埼玉地酒は「鏡山 ワイン酵母仕込み純米」720ml 3,300円(税込)です。
ワイン酵母と埼玉県産米の彩のみのりを使用した純米酒です。日本酒酵母では造り出すことができなかった、ワイン特有の果実のような香りが広がります。
甘い口あたりと爽やかなキレ味が、すっきりとした後味になっています。

「鏡山」は、川越市にある「小江戸鏡山酒造」が造っています。
「小江戸鏡山酒造」はテニスコート1面分ほどの小さな蔵で、全国でも珍しい平成になってからできた酒蔵です。(2007年創業)
蔵の街川越には、戦後3軒の酒蔵がありましたが、後継者不足で2000年に全ての酒蔵がなくなってしまいました。
そこに、若い人たちの手で復活させたのが「小江戸鏡山酒造」です。鏡山の歴史と伝統を受け継ぎ、埼玉の地酒に情熱を込めています。
埼玉県で開発された唯一の酒米「さけ武蔵」を使った日本酒が、全国新酒鑑評会で初めて金賞を受賞したのも、情熱が形になったといえますよね。
純米吟醸 豊明 石井酒造(幸手市)

3つめにご紹介するのは「純米吟醸 豊明」720ml 1,650円(税込)です。
埼玉酵母と埼玉県産酒造好適米のさけ武蔵を100%使い、全て埼玉県産にこだわった地酒です。「豊明」は、このお酒を飲んだ人が豊かに明るくなってほしいという想いからつけられています。
穏やかな吟醸香(華やかでフルーティーな香り)とコクのある喉ごしの良さが、「豊明」の想いのように、やさしい感じでほっとさせてくれます。

この豊明シリーズは、幸手市の「石井酒造」の地酒です。「石井酒造」は1840年創業の老舗酒蔵です。
20代の人たちに日本酒の魅力を知ってほしいという想いから、クラウドファンディングで資金を集め日本酒を造ったり、YouTubeを始めたり、新しい試みに挑戦し話題を集めています。
老舗の伝統技術と思い切った新しい挑戦で、埼玉の地酒を盛り上げてくれる「石井酒造」は、
これからも注目していきたい蔵元ですよね。
埼玉の地酒♪女子におすすめしたい【やや辛口のお酒】
つづいては、やや辛口の埼玉地酒です。
旨味を感じながら後味が引き締まる、おすすめの日本酒を2つご紹介します。
大吟醸 銘酒『秩父錦』 矢尾本店(秩父市)

まずご紹介するのは「大吟醸 銘酒 秩父錦」720ml 2,200円(税込)です。
酒造好適米の美山錦を自家精米し、低温でじっくりと醸し出した蔵元自慢の逸品です。
華やかな吟醸香とフルーティーな味わい、キレの良い後味で、やや辛口の埼玉地酒です。
パワースポットとして人気の「三峯神社」がある秩父は、一年を通して神事が行われる町です。
神事には日本酒は欠かせないものですよね。
暮らしに馴染むように日本酒がある秩父は、荒川の良質な水と、秩父盆地特有の寒冷気候に恵まれた場所です。
その好条件が、埼玉の地酒を美味しくしています。
蔵元自慢の「秩父錦」は、秩父で1749年に創業した「矢尾本店」が造っています。
全国新酒鑑評会で7年連続金賞を受賞するなど、数々の受賞歴があり、こだわりがつまった美酒を造り続けています。

「秩父錦」の醸造工場には、酒蔵資料館と物産館を併設した「酒づくりの森」があります。
酒蔵見学観光物産館では、地酒や秩父焼酎、リキュールなどを販売しています。
そして、酒造りの道具や資料、酒器を展示した酒蔵資料館は、矢尾本店の歴史とともに、埼玉の地酒の魅力を知ることができます。
是非、こちらもチェックしてみてください。
上撰 晴菊 東亜酒造(羽生市)

つぎにご紹介する埼玉の地酒は「上撰 晴菊」720ml 795円(税込)です。
地元羽生市で獲れたお米「彩のかがやき」を丁寧に磨き、心込めて醸した地酒です。
米の旨味を感じながら、キレの良さがある味わいで、やや淡麗で辛口になります。
全国燗酒コンテスト2017 お値打ちぬる燗部門で金賞を受賞していますので、ぬる燗で召し上がるのもおすすめです。魚料理との相性も良いので、是非試してみてください。
「東亜酒造」は1625年に秩父で酒造りをはじめ、1941年に利根川の豊かな水に恵まれた米どころの羽生市に移りました。
長年の歴史とともに育んだ伝統技術と近代の醸造技術を融合させ、地元にこだわったお酒を造っています。
彩の国工場に指定されていて、地域社会の貢献にも力を入れています。
埼玉の地酒で美味しく、楽しく、きれいになろう

いかがでしたか?この記事では、女子におすすめしたい埼玉の地酒をご紹介してきました。
埼玉の地酒は地元愛がたっぷりですよね。日本酒は、実は飲みやすいものも多いです。
そして、日本酒に含まれるコウジ酸やフェルラ酸、アミノ酸などが、メラニンの生成を抑えたり、抗酸化作用があったり、ハリやうるおいを与えてくれたりと、美肌になれるのも期待でき、女子には嬉しいですよね。
また、日本酒の旨味成分である「α-EG(アルファ・エチルグルコシド)」が、コラーゲン密度を増やしてくれる美肌成分であるともわかっています。
今年のクリスマスや年末年始は、自宅で埼玉の地酒を飲みながら、美味しく、楽しく、きれいになるのはいかがでしょうか。

埼玉で生まれ育ち、40年以上埼玉に住む、生粋の埼玉人です。埼玉の魅力を楽しく発信していきます!